「見える校内放送」への取り組み
「普段、健聴者が何気なく聞いている校内放送を見えるようにするにはどうしたらよいのか?」

本校創立以来、この課題に取り組んでいる。ろう学校において、スピーカーの代わりとなりうるものは何か?そこから伝えられる情報は何なのか?平成15年度に受けたIT推進指定校の開始と同時に「見える校内放送」の試験運用が始まり、新校舎移転後、平成17年春から本格的な運用が始まった。
正面玄関、生徒用玄関、廊下の要所、そして、いくつかの教室に設置されたPDP(プラズマディスプレイパネル)とコンテンツ配信サーバを用いて、発達段階に応じた情報を提供し、幼児・児童・生徒が自ら情報を取得し、判断して行動できるような放送を目指している。
「見える校内放送」の概要
○放送エリア
校内を5つのエリア(幼稚部エリア、小学部エリア、中学部エリア、高等部エリア、共用部エリア)に分け、それぞれのエリア毎にスケジュール管理とコンテンツ(番組)作成を行っている。
○管理サーバとコンテンツ配信サーバ
火災報知器や不審者侵入発報スイッチとの連動、文字ニュースのダウンロードと自動配信などを行う管理サーバと各エリアのスケジュール管理とコンテンツ(番組)管理を行うコンテンツ配信サーバを設置している。
※スケジュールの作成・変更、コンテンツ(番組)作成・登録は、校内LANを通して他の端末から行うので、日常的にサーバを操作することはない。
○映像配信
各エリアのコンテンツ配信サーバから配信されるコンテンツ(番組)は、ダウンコンバータを通してNTSC信号に変換され映像配信装置に送られる。この映像配信装置でコンテンツ(番組)が静止画か動画かを判断しPDPへ信号を送る。
コンテンツ(番組)が静止画の場合、PDP毎に異なるコンテンツ(番組)を表示することが可能である。
○PDPの電源制御・チャンネル制御
電源制御ボックスとPDPはRS-232Cで接続されている。電源制御ボックスにNTSC信号が入ると電源制御ボックスからPDPに電源ONのコマンドが送信され自動で電源が入る。NTSC信号が止まればPDPの電源が切れる。また、電源制御ボックスでPDPのチャンネル制御も行っている。PDPでテレビやビデオなどを見ているときでもコンテンツ(番組)が配信されれば自動でチャンネルが切り替わる。
○コンテンツ(番組)
コンテンツ(番組)は動画と静止画に分類される。ここで言う動画と静止画のファイル形式は以下の通りである。
・動画・・・ppt、avi、wmv、mpeg、swf、HTML など
・静止画・・・jpeg、bmp、gif、HTML など
スケジュール放送とリアルタイム放送
○スケジュール放送
スケジュール放送は、予め決められた時間通りに放送を行う機能である。スケジュール放送では、以下のような放送を行っている。
・行事や学校生活の様子
・チャイム(学部毎に異なる。)
・下校時間のお知らせ
・委員会からの連絡(本の紹介、図書館からお知らせ、月間目標など)
・クイズなどの教育コンテンツ
・文字ニュース
・行事予定
・幼児・児童・生徒の作品紹介 など

○リアルタイム放送 〜呼び出し放送(静止テキスト画面)〜
文字情報をリアルタイムで放送する。放送時間の設定や放送エリアの選択も可能である。また、スケジュール放送を行っている場合やPDPの電源が切れている場合でも放送を行うことが可能である。(スケジュール放送を一度中断して放送を行う。)
○フレームを用いたリアルタイム放送
高等部エリアと共用部エリアでは、フレームを用いたリアルタイム放送を行っている。HTMLのframeを用いることにより、1画面を複数の画面に分割し、その中の1つのフレームにテロップを流してリアルタイム放送を実現したものである。
フレーム全体の制御、テロップ制御、予定制御のためのシステムは校内で開発しながら行っている。
・テロップフレーム
文字情報をリアルタイムで放送するフレーム。呼び出し放送と大きく異なる点は、スケジュール放送を止めることなくリアルタイムで文字情報を放送できる点である。
・予定フレーム
グループウェアに登録された行事予定データベースからデータを抽出し、自動でその日の予定(放課後になると次の日の予定)が表示される。
・メインフレーム
スケジュール放送を行うフレーム。
非常放送
非常放送はスケジュール放送への割り込み、またPDPの電源が切れている場合にも放送を行うことが可能である。
○火災報知器と連動した自動非常放送
火災報知器と連動させ、自動で火災発生情報と出火場所(第一報)を放送することが可能である。
避難経路などの第二報は手動で行う。これは誤った情報を放送しないよう配慮したためである。
○不審者の進入を知らせる非常放送
不審者侵入の際、ボタンを押せば放送が開始される。
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